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縁起のいい言葉

台湾の儀式を見ていると、いろいろなところに掛けことばのようなものが使われている。
縁起のいい言葉に発音が似ているというので、これこれの物が用いられる、という説明をよく聞く。

去年12月の義弟の結婚式でもいくつもそういうものがあった。

「請新娘」という儀礼過程にもそういうものがあった。

町のホテルに泊まっていた「新娘」(新婦)を、「新郎」と友人たち(「伴郎」)が迎えに行って、実家の前まで連れてきた。実家の前に停められた車の中にとどまっている「新娘」に対して、新郎の実家の代表として、義兄の娘が車の扉を開け、「新娘」にリンゴふたつを渡すしぐさをする。リンゴは盆のなかにふたつ載せられている。「新娘」はそれを受け取るしぐさをして、実際には盆は返す。その時に、義兄の娘のもつ盆の上に「紅包」を載せる。

そのあとで、「新娘」は車から出る。「媒人」(新郎のオバ)は「新娘」の頭の上方に、太陽を避けるかのように米篩をさしかける。「伴娘」は「新娘」のドレスの裾をもつ。新郎は新娘の腕を取っていっしょに実家に入ってゆき、二人は二階の新しい二人の寝室に入ってゆく。「新娘」は部屋の奥に腰掛けて、儀式が進むのを待つ。

これが「請新娘」である。

このなかで用いられたリンゴ(pingguo)は、平安(ping'an)に類似の音で、新しい夫婦が永く「平安」であるようにとの祈りがこめられている、という説明だった。

縁起のいい言葉とは逆に、音が似ているから、同じだから、○○はしてはいけないというタブーも多い。
by kungyangyi | 2008-01-06 22:00 | 台湾
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